新潟県立大学教授 袴田茂樹氏の産経新聞、正論へのコメント、素晴らしいですので、ご紹介致します。私が、英会話講師として、日本人の教養と英語教育について、常に、悩み、思っていることを、適格な言葉で表現してくださっています。全く、同感です。

英語を勉強している方、英語を勉強させようしているご両親、国際的に活躍されたいと思っておられる人々に、是非、参考にして頂きたいと思います。

https://www.sankei.com/column/news/180820/clm1808200004-n1.html

以下、袴田氏のコメントです。

「国外留学の時代に優れた知人、友人たちの影響を受けて私も古今東西の古典や芸術を少し嗜み、人生や社会の本質的な事柄について多少考えるようになった。その後、数十カ国の人たちとさまざまな交流を続けてきたが、あることに関して確信をもつようになった。それは、本質的な事柄について突き詰めて考えたことのある人々は、民族や宗教、国や年齢が異なっていても、また立場や見解を異にしても、少し突っ込んで話せば、密教ではないが「同じ仲間」としての連帯感をもてる、ということである。「ある問題でこの人も相当もがいたな」とお互いに直観でわかるからだ。
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米国に長年在住の日本人が、近年米国留学する日本人は英会話達者が多いが、おかげで恥をかくことが多くなった。とラジオで述べていた。ペラペラしゃべるほどその人の空っぽさがバレるからだ。2人の孫娘が、最近2年余りの国外に住んで、英語がとても上達した。そのこと自体はうれしくて褒めたが、戦後教育の反省を込めて私が彼女たちに諭したのは、日本人としても言葉と文化・教養を身につけることの大切さである。自らのアイデンティティーを確立していない者が、他者を理解できるはずがないからだ。(正論から抜粋)」

幼いころに英語の学習を勧めてくれた父が、同時に、百人一首、石川啄木、宮沢賢治、芥川龍之介、夏目漱石、外国のものでは、アンデルセン、グリム童話、ディズニー映画、芸術ではレオナルドダヴィンチ、ピカソなど、さまざまな文学、芸術を勧めてくれたことを思い出しています。

その後、マティス、ゴッホ、ジャコメッティ、ジャンコクトーは、自分自身でみつけたお気に入りです。

「物事の本質を徹底的に考え抜くこと、あるいは本物の芸術や文化に感動する感性を培うこと」は、袴田氏の言われる通り、とても大切なことであり、その後の人生を豊かに明るくしてくれることと思います。

英語の指導者としては、英語の学習とアイデンティティーについて、常に考えて、人々に伝え続けたいと思います。


フランス、ルーブル美術館ランス別館の一枚です。
Yoshiko









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